不動産売却時にはどれくらいの税金がかかるの?

不動産の売却を経験したことのある読者の皆さんは、どの位いますか?個人で不動産売却の経験者は、思いの外少ないと思われます。

 

経験者数が少ない=世間に流通する情報量の少なさ、ということで、個人で不動産を売却する際に、不動産売却に関する不安感が醸し出されているようです。今回は、不動産売却時に税金がどの程度かかるかを調べましょう。

 

 

儲けに課税される税金は、所得税?

儲けに課税される税金は所得税です。所得税は、以下の10種類に項目が区分されています。

 

①利子所得

②配当所得

③不動産所得

④事業所得

⑤給与所得

⑥退職所得

⑦山林所得

⑧譲渡所得

⑨一時所得

⑩雑所得

 

不動産の売却に関係する税金は、上記の不動産所得でも事業所得でもありません。不動産の売却時に適用される所得税の区分は、個人(営業者でない)で売却する場合は、譲渡所得に相当します。

 

個人で株の売買(ゴルフやリゾート会員権も同じです)で利益が出た時と同様です。譲渡所得と税額の計算の方法を以下に示します。

 

譲渡所得=収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除

税額=税率×譲渡所得

 

収入金額  売却した金額

取得費   売却した不動産の購入価格と購入に要した費用(手数料・登記費用など)

譲渡費用  売却の際の不動産会社への手数料、測量費用など

特別控除  住居用財産を売却したとき(3,000万円)など

税率    短期譲渡所得税率又は長期譲渡所得税率

 

取得費は、土地の購入代金だけ?

取得費の代表例は、土地の購入代金ですが、その他の費用も取得費に加えることができます。不動産会社への手数料、土地の造成費用、契約書の印紙代などです。

 

また、代々の土地で取得費が不明な場合には、売却代金の5%を取得費とすることができます。また、実際の取得費が売却代金の5%に満たないときには、5%を取得費とすることができます。

 

譲渡所得の注意点

前節で譲渡所得についてザックリと説明しましたが、譲渡所得には注意すべき点が幾つかあります。第1のポイントは、分離課税であることです。

 

例えば、給与所得者(サラリーマン)が不動産を売却したときには、給与所得と合算で税金が計算されるのではなく、譲与所得単独で税金が計算されます。

 

第2のポイントは、売却した(しようとする)不動産の所有期間で税率が変わることです。5年を区切りに短期譲渡と長期譲渡に区分されます。

 

売却した年の1月1日現在で所有期間が5年超の場合を長期譲渡、売却した年の1月1日現在で所有期間が5年以下の場合を短期譲渡所得といいます。長期と短期では、以下の様に税率が異なります。

 

長期譲渡所得:税率20% (所得税15% 住民税5%)

短期譲渡所得:税率39% (所得税30% 住民税9%)

特別復興所得税は除く

 

第3のポイントは、給与所得や事業所得とは、損益通算できませんが、複数の不動産を売却した時に、ひとつが赤字になった場合は、利益の合算(黒字と赤字をたす)が可能です。

 

特別控除はマイホームの場合だけ?

譲渡所得で注意すべき点が前述の分離課税、所有期間(短期・長期)での区分、損益通案の可否だけではなく特別控除にも注意が必要です。詳細は国税庁のHPに譲りますが、6種類の特例が記載されていますので、ご参照下さい。

 

特別控除の特例の中で重要なのは、住居(本人が住んでいた土地・家屋)を売却したときは、所定の条件がありますが(注4)、30(百万円)を譲渡所得から控除できます。

 

マイホームを売った時の特例と言います。これの重要な点は、短期・長期を問わず利用可能な点にあります。ただ、残念な話ですが、投資用不動産の売却では、この特別控除の対象となりません。

 

●まとめ

営業者でない個人の不動産売却時の利益に課税されますが、給与所得や事業所得と合算して税額が計算されるわけではありません。不動産の売却に関する所得に所定の税率をかけて計算されます。

 

また、不動産の売却を考える場合の注意点として、所有期間のチェックが必要です。これは、5年がキーワードとなり短期と長期所有に区分され、税率が大きく異なります。

 

また、単に所有期間が5年以下、5年超ではありません。売却した年の1月1日現在で判断されます。尚、具体的な税金の計算は、特別控除などの適用がありますので税理士にご相談することをお勧めします。

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